リラックス時に増大する脳波のα(アルファ)波の実験結果で、国産い草と人工的な敷物と比較したグラフです。この結果より、い草にはリラックス効果がある事を表しています。
い草には水虫の原因となる白癬菌や足の臭いの原因となる微生物、また大腸菌О157などに対して抗菌効果があります。
白い部分が微生物ですが、い草有りの場合は、い草の抗菌作用が働き菌を抑制できています。(北九州大学 森田教授資料より)
い草は紙やウールに比べて、二酸化窒素やシックハウスの原因となるホルムアルデヒドの吸着機能に優れています。
例えばコップにタバコの煙を入れて、片方のコップにはい草を入れて、もう片方のコップにはい草を入れずにしばらく置くと、い草を入れたコップのタバコ臭は殆どなくなります。
これらは全てい草の「スポンジ構造」によるものです。い草が他の植物に比べて、特徴的であるのはこの構造です。私たちの環境には様々な有害物質がありますが、畳はこれらの物質を取り除いてくれるすばらしい効果があります。
このような機能は実入りの良い長い草を使用した高級品ほど機能が高いと思います。
◎消臭効果の事例(肥後物産通信2020年6月号)
ご自宅での夕食で、家族でお好み焼きなど臭いのきつい料理をすると、翌朝お部屋に臭いが残りがちですが、隣の和室を開放しておくと、翌朝ほとんど臭いが気にならない。という事例を話して頂きました。
現在の高気密住宅では24時間の換気機能もあると思いますが、食卓の近くに天然い草畳があれば、その消臭効果を実感できる事例と思います。
グラフデータは「熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会」より
化学製品などは使うほど品質が劣化してきますが、天然い草は使うほどにツヤがでて飴色に変わっていきます。写真は一般住宅の座敷(八代市)で敷き込んで10年経過した熊本県産の最高級品です(品種:ひのみどり)。
長いい草で実入りが良い新芽中心で織った製品は、このように10年以上経過してもツヤがあり皮むけもほとんどありません。
敷き込んだ当初は葉緑素があるため青味がありますが、半年から1年もするとこのような飴色に変わります。「青味がなくなる事(葉緑素が分解する事)」=「品質の劣化」と思われがちですが、退色と畳表の品質はほとんど関係がなく、実入りの良い新芽中心のい草で織った製品は葉緑素が分解しても、草の繊維はこのように長く良い状態で保たれます。
工業製品などは使うほど品質が劣化してきますが、天然い草は使うほどにツヤがでて飴色に変わっていき、この変化を楽しむ事ができます。ただ品質に応じて一定期間を過ぎますと品質の劣化が始まります。詳しくはお近くの畳店様まで。
(これらを事前に見分ける研修を終了された畳店様はこちらのサイトで紹介しています。)
畳表は、有機質の草を使用していますから条件が整えば、どうしてもカビが生えます。それは、生鮮食料品を空気中に放置したままにしておくと、すぐにカビが生えてくる事と原理的に変わりありません。(・・・途中 省略・・・)
同じ条件にある畳の部屋にカビが生え、フロアーにカビが生えなくてもその部屋を取り巻いてる湿気等の状況は何一つ変わっていないのだから、カビが目に付かずに気づかないからといって、そのフロアーの部屋が過剰な湿気に包まれていることに変わりありません。きわめて、過激な意見かもしれませんが、畳は室内が過剰な湿気に見舞われたときにカビを発生させることによって、そこに住む人に警告を発してくれているのだと言えないでしょうか。建物・部屋の健康度のバロメーターを畳が果たしてくれているのかもしれません。(・・省略・・・)畳にカビを生やさないように部屋を良く管理することによってこそ、健康的な住宅・部屋を手に入れることが出来ます。(以上は広島県い製品商業共同組合様より2000年3月に活用させて頂くことに許可を頂き、抜粋、編集したものです。)
熊本県産畳表は天然い草で織られ、経糸も綿または麻糸を使用し、すべて土に還る素材で出来ています。
製造過程でも、天然の泥で染めており化学的な着色剤などは使用されず、人や地球環境にもやさしい敷物です。
表面だけの取替えや、裏返しても使えます
床材はそのままに、畳表だけを取り替える「表替え」や、ある程度の品質以上であれば、裏返して使ったりできます。
廃棄時には、自然に還すことが出来ます
畳表だけであれば自然素材のため、そのまま雨ざらしにすると微生物が分解して土に還してくれます。工業製品のように廃棄するとき環境に負担をかけることなく処分できます。
自然素材は工業製品と比べると、製品化するときに使用するエネルギーは一般に少ないと言われます。
自然界に存在している時に形は出来上がっており、あとは加工をするだけであり、環境負担を減らすことが出来ます。
以下の資料は「熊本県いぐさ・畳表活性化連絡協議会」より