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肥後物産通信11月号「新草の畳表品質について」

 11月中旬となり、産地ではい草の植え付け時期となってきました。この時期の生産は、およそ2割のポット栽培の生産者が植え付け作業と並行して製織を行う他、い草原料を仕入れて製織される織り専門業者の出品が12月中旬まで中心となります。

 

 新草の品質ですが、6月後半の刈取り当初は、「い草の長さ・実入りも概ね良い」との話しで、7月の普通刈りから晩刈りに掛けても良い品質となるだろう。との見方がありました。

 

 ところが梅雨に入り、7月4日の「令和2年7月豪雨」、また約10日間続いた降雨により、草丈は長く伸びたものの、日照不足から実入りが難しい状況で刈取りが進み、普通刈から晩刈りの、ひのみどり・ひのはるかにおいては、新草の出始めの畳表では柔らかい草質や根白が目立つ傾向となりました。

 参考まで(肥後物産通信8月号「2020年 新草収穫状況」)

長さ選別時の抜き取り例
長さ選別時の抜き取り例

 このような傾向から生産者によっては、原料の草質に合わせて、長さ選別では通常より高い位置で抜き取り、また根元を切る作業では通常より長く切るなど、草質に合わせた加工技術の工夫で、当初の品質より良くなった品物も見られるようになりました。

▽加工技術の工夫例として

 ▽品種別の五八麻綿W(現在入荷中の登クラス)