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肥後物産通信11月号「2月展示会 推奨品 優 利用店 表彰のお知らせ」

2024年 生産者の表彰式 このようなイメージで行います
2024年 生産者の表彰式 このようなイメージで行います

 来年2月の弊社での研修会・展示会において全国い製品卸商業団体連合会 規格の推奨品 優(弊社等級:久・万)を2024年に多く購入(金額ベース)された上位の畳店を表彰し、畳店紹介サイトでも「産地貢献優良店」として紹介します。

 

 趣旨としては「高品質クラスの需要を高め、生産コストの上昇を充分吸収できる反収と産地全体の活気に繋げる」とするものです。

 

 産地では高齢化に伴い、一戸あたりの労働力も少なくなっており、数量による反収アップは今後は難しくなると予想されます。反収アップがなかなか実現しない中、上がり続ける生産コストに不安が広がっています。

 

全国い製品卸商業団体連合会 規格の推奨品 優(弊社等級で久・万)
全国い製品卸商業団体連合会 規格の推奨品 優(弊社等級:久・万)

 ランク別に見たときに、中級品から下級品クラスは中国産との競合があり、このクラスの価格上昇は高級品に比べて難しいように思います。生産者が年々減少して国産畳表の需要以上に供給は減っているはずですが、中級品から下級品クラスは、なかなか平均単価は上がりません。需要期など国産表の相場が上がる時期では、一部で中国産に置き換える動きがあるように思います。そうするとまた元の相場に戻ってしまいます。

 

 一方で高級品クラスの相場は年々上がっています。このクラスは競合する代替品が化学表等に限られている事と、産地で勉強された畳店様が提案力をアップされ、施主様に選ばれる割合が増えているからだと思います。反収アップにはこの部分の需要を高めることが効果的と考えます。

 

建築士向け見本帳(2023年:13万部発行)
建築士向け見本帳(2023年:13万部発行)

 また品質の良い商品を提供することは、畳のイメージアップを図り、そして業界の未来につながります。現在、家を建てられる年代の方が、学生時代などの若い時にアパートの畳のイメージが悪く、畳を選ばない要因の1つになっているのではないでしょうか。「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉の通り、良い畳まで駆逐されている現状があるように思います。

 ただ施主様への提案においては、「品質の違いを説明して、無理に売るという事ではなく、選んで頂いた結果、品質の良いものが選ばれる」という姿勢が大切です。これには各畳店様の価格設定も大きな要因になるかと思います。

 

 

 

「高品質クラスの需要を上げる」対策としては、これまで品質の違いを提案する研修会を消費地や産地で行ってきましたが、これに加えて「推奨品 優 利用店の表彰」と畳店紹介サイトでの「産地貢献優良店紹介」という事を行いたいと思います(店名の公開には許可を頂いた店に限ります)。

 産地を維持するのに時間が限られていると感じる中で、ポイントとなる産地対策と考えています。このような趣旨で行いますので、皆様のご理解をお願い致します。

畳表提案力アップ研修(熊本会場)のご案内

 熊本県藺製品卸商業協同組合の主催で畳表提案力アップ研修が行われます。 現在の参加人数は組合のサイトに案内されています。11月18日現在49名となっています。ぜひご参加ください。

 

日時:令和6年12月21日(土) 14:30 ~ 16:30

場所:桜十字ホールやつしろ(八代ハーモニーホール)    

   熊本県八代市新町5-20   TEL : 0965-53-0033

募集人数:90名

主催:熊本県藺製品卸商業協同組合

詳細:https://www.tatami-sukidamon.jp/kumamoto-kensyuu/

 

 

 組合のサイトでも紹介されていますが、「この研修の位置付け」について改めて紹介します。
以下、組合サイトより引用https://www.tatami-sukidamon.jp/kumamoto-kensyuu/

研修会の位置付けについて

 産地活性化のモデルとして奇跡の復活と言われる「今治タオル産地」の考え方を参考にしています。この今治産地の復活は一言で言うと「”自らの本質をつかんで研ぎ澄まし、きちんと伝える”という処方箋に従って元気を取り戻した」と言われます。

 自らの本質とは「安心・安全・高品質」であり、これを生産者は研ぎ澄ますということ。「きちんと伝える」とは、「品質の違いを伝え、販売方法の具体例などを産地問屋が畳店に丁寧に紹介して伝えていく」という事と考えています。今回の研修は、この「きちんと伝える」にあたり、これを実行するものです。

 

 産地が維持されていくことは、産地関係者はもちろんですが、これから畳店として経営をされる若手の方も同じ思いではないかと思います。そのためにも、産地・流通・畳店 と足並みを揃えて、施主に品質の違いをわかりやすく伝えていく事が重要に思います。

 「わかりやすく、きちんと伝える」、その好事例といえる久保木様の話は参考になるところが多々あると思います。ぜひ12月の熊本会場での研修にご参加ください。