■産地状況
3月中旬となり生産者では製織作業の合間に畑苗の移植作業が行われています。
市場出品は平均60点程、全般に早刈り田圃への移行が見受けられ、品種割合では涼風が6割強と増えてきました。出品内容では麻糸の価格高騰から、一部中級品クラスにおいて綿々への切替えが見られ、本間綿々・五八綿々等の糸引きが若干増えています。
相場は品質による価格差がありますが、みどり草やはるかは引き合いが強く、出品割合の少ない中級品以下の五八麻綿W、また草質の良い品物は全般にしっかりしています。
■泥染めしていない畳表のご案内
今年で販売開始から7年目となりました。い草栽培から製織工程において、生産者では毎年試行錯誤しながら品質向上に努めていらっしゃいます。本年も品質の良い畳表が入荷中です。限定枚数商品となりますので、是非お買い求め頂ければと思います。
◎無染土販売の趣旨
「これからの熊本産地の若手・後継者の事を考えますと、染土のホコリによる作業環境の改善が必要に思い、少しでもクリーンな環境づくりにつなげたい事が生産と販売の趣旨です」
◎特徴やデメリットなどについてはこちらをご覧ください。
本間麻綿W(1番抜 4尺2寸)登 2.5k/枚
五八麻綿W(2番抜 4尺)比 2.1k/枚
五八麻綿W(3番抜 3尺8寸)喜 1.9k/枚
五八綿々(4番抜 3尺6寸)桜 1.6k/枚
1番抜きから4番抜きの畳表を並べて撮影
生産現場取材より
・夕凪栽培では3月中旬から4月上旬の「さぁこれから」といった時期に、原因不明の枯死株が発生する難しさがあります。また、色彩選別機では選り出せない部分的な変色茎を、出来るだけ目視で選り出りだすように心掛けています。
・通常の畳表は加湿機械での一次加湿後、製織前の二次加湿(手カシ)で、その日に織れます。この泥染めしていない畳表は、一次加湿では十分な水分が与えられず、一次加湿したい草に、表面からの二次加湿をして保管箱で16〜17時間養生します。そのため、い切れしない状態で製織できるのが次の日になり、通常の畳表より製織までの時間を要します。
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