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肥後物産通信6月号「い草の消臭効果とカビ対策について」

 全国い製品卸商業団体連合会で制作されました「国産畳表のお手入れパンフレット」内容の追加情報として、「い草畳の消臭効果」や「湿気の多い環境でのカビ対策」について畳店様より参考となる事例をお話し頂きましたのでお知らせします。

◎消臭効果の事例として

 ご自宅での夕食で、家族でお好み焼きなど臭いのきつい料理をすると、翌朝お部屋に臭いが残りがちですが、隣の和室を開放しておくと、翌朝ほとんど臭いが気にならない。という事例を話して頂きました。

 

 現在の高気密住宅では24時間の換気機能もあると思いますが、食卓の近くに天然い草畳があれば、その消臭効果を実感できる事例と思います。

 

 この事例を話して頂いた畳店様も実際の商談シーンにおいて、い草畳のメリットの一つとして施主にご提案されるとの事でした。

◎湿気の多い環境でのカビ対策事例

 海沿いや山沿いの湿気の多い地域では、窓を開けると湿気が入り、「一般的な窓を開ける対策がとりにくい」という声も聞かれます。

このような地域では、「窓を閉めるのであれば、タイマー機能などを使って扇風機を回すなどして部屋の空気が淀まないようにすることが効果的」とのお話をいただきました。

 

ポイントは「空気が淀まないようにすること」

 かつて、平成初期の頃だったと思いますが、NHKの番組で「ひと月に35日雨が降る(浮雲 林芙美子著)と表現された屋久島の家と、都市の家で、どちらがカビが発生しやすいか?」という内容の番組でした。

 

 雨の日が多いため、開けざるおえないのかもしれませんが、雨でも窓を開けて換気を良くしている屋久島の家ではカビが発生せず、窓を閉め切っている都市の家では発生して、その違いは「空気の淀み」でした。

 

  現在の家は高気密な構造なので、当時の屋久島の家のような雨でも窓を開けて換気を良くする事が可能かわかりませんが、ポイントは「空気の淀み」ですので、それぞれの家の環境に合わせて、お部屋の空気を循環させるだけでもカビの抑制になるかもしれません。

 

 今回皆様より頂きました事例や対策は、パンフレット内容に加え、更に施主様へのご提案に役立つものと思います。

他にこのような事例や対策など、お気づきな点がありましたらお知らせ頂ければ幸いです。